陶芸家ニナルッ!

好きなことして生きていきたい!40代OLの奮闘記です

【制作現場より】蚊取り線香入れ③施釉〜焼成 完結編

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こんにちは。

蚊取り線香入れ、ついに完成です!本日は最終章で施釉〜焼成、完成までのお話です。

 

本体の白色は教室のレシピで自分で調合した白いらぼ。いらぼは卒業制作でも使ったりと、ご縁のある釉薬かもしれません。


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計った原料を乳鉢に入れ、水を適量入れて擦り擦り、擦り擦り。ダマがのこらないよう入念に擦ったら、好みの濃度まで水で薄めて完成です。白いらぼの調合はこれで3回目。好きな釉薬です。

今回使う釉薬は3種類ですが残りの2つは教室で用意されているものを使うので、釉薬の準備はこれで完了です。

 

  • 撥水剤

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作品の底に釉薬がついていると、焼成時に溶けて棚板にくっついてしまいます。また、本体と屋根が重なるところも同じようにくっついてしまいます。それらの箇所に撥水剤を塗って釉薬がかからないようにします。

撥水剤はよく乾かしたほうが撥水効果があがるそうです。

 

  • 釉掛け

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本体(内側):1つは白いらぼ。1つは辰砂。それぞれ、酸化焼成で白と水色になります。釉薬を内側に注いで外側にこぼれないようにゆっくり全体にかかるように回しながらかけた後、バケツにドバッと戻します。

 

本体(外側):左の写真のように、白いらぼ釉をポンプに入れてシュポシュポと吹き付けます。この仕事、地味に腕の筋肉を使います。終わると筋肉痛になることも。笑

 

屋根:内側も外側も緋色釉を吹き付け。吹き付ける回数が多いほど、釉薬が濃くかかります。教室のサンプルを参考に、8回程度吹き付けることにしました。釉薬の入ったバケツにドボンと浸けるとのっぺりした印象になるので、吹き付けで。

 


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余計なところにくっついた釉薬を拭く。

蓋と本体のくっつくところにアルミナを塗ってくっつきを防止。

ここまでしたら、あとは窯にお任せです。今回は酸化焼成をします。

レンガ色の屋根に白い壁、の南欧風の家になぁれ!

 

  • 磨いて完成!!

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焼成後は、通常は底の接地面を砥石で整えて完成ですが、今回はひと手間。

蓋と本体の接合部のアルミナを取る。ここで経験不足が、、。くっつかないようにしたいという一心でわりと広めに塗ってしまっていて、釉薬の上にも塗ってしまい、アルミナが釉薬にくっついてはがれなくなってしまったのです、、。表からは見えない部分ではありますが、次回の課題です。

 

そして、屋根の釉薬のザラザラした手触りを滑らかにするために、屋根全体を紙やすりで擦りました。焼成後のやすりがけは初めてやりましたが、効果を実感しました。

 

削りカスを取るために水洗いをして、無事に完成です!!蚊取り線香を置いてみたら、サイズもオッケーでほっとしました。

 


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(╹◡╹)最後までお読みいただきありがとうございます

学校に入る前から預かっていたリクエスト、ようやく完成することができました。近いうちにお友達に選んでもらって、手元に残ったほうは自分で使ってみる予定です。

点火して煙がちゃんと出るのか?!までまだドキドキは続きます。笑

 

それではまた!