陶芸家ニナルッ!

好きなことして生きていきたい!40代OLの奮闘記です

【作り方公開!】うつわができるまで

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こんにちは。

陶芸家ニナルッ!と奔走中のmachicoo(まちこ)です。

 

今日はうつわができるまで、をご紹介してみようと思います。

まだまだ勉強中なので、抜けてることもあるかもしれませんσ^_^; ご容赦くださいませ、、。

 

作り方を全く知らなかった頃のワタシは、

・こんなにたくさん工程があるなんて!

・こんなに考えるポイントがあるなんて!

・アレンジは無限大に広がっている!

とは想像もつきませんでした。

 

とてもとても奥が深く、極めるのにはえらいこっちゃ(´⊙ω⊙`)、な世界が広がっていました。

 

身近なところで、電動ロクロで作るマグカップを例にしてご紹介しますね。

 

1.デザインを考える

・大きさ:スープでもいけそうなたっぷりサイズ?そんなに量を飲まないから小さめサイズ?厚みは?

・取っ手:カタチも様々。持ちやすさも考慮しつつも、カッコイイ、かわいい、とかこだわりを加えたい。

・口のカタチ:外に広がるのがいい?内側に入ってるのがいい?まっすぐ?

・色は?絵付したり、掘ったり、装飾はする?

・贈る相手がいる場合:お相手の好みやイメージなど想像をふくらませて。

 

その通りにできる技術があるのか、はひとまず置いて、、笑。

いろいろ考えて作るほどに、完成したときの感動も広がる気がしてます。

 

2.土を練る

『土練り3年』と言われるくらい大切だし難しい。

 

・荒練り

土はそのままだと、水分量が均一でないそうです。

水分を均等にするために”コネコネ”。

土をミックスして自分好みの土を作るときにも行います。

 

・菊練り

荒練りした状態の土は、空気が入りまくっています。

土に空気が入っていると、後工程のいたるところで障害が出ます。

空気を抜くために”ネリネリ”(菊模様になっていくから菊練りと言う)

土の量によっても異なるので、決まりはないですが100回以上はやってます。

 

はい、ご想像の通り筋肉痛になることも、、。

運動以外で筋肉痛なんて、驚きですが、なんかいいことした気分。

 

3.形を作る

ここまできて、ようやくロクロの前に座れます!

ただ!カタチを作る前にここでもやることがあるんです(*゚∀゚*)。

 

・土殺し

ネリネリした土のままでロクロをひくとグワングワンぶれて、ぐにゃぐにゃのうつわになってしまいます。

中心に土を据えるための、土殺し。ロクロを回しながら、土を上げ下げすることを繰り返してブレをとります。これまた難しくて、私は修行中、、。

 

・成形 

ようやく、みなさんのイメージするロクロでの成形です。

陶芸一日体験とかでは、だいたいここまでは先生がやってくれていることでしょう、、。いいとこ取りです。笑

完成したら、高台(うつわの底から立ち上がってるところ)の高さ分を残した所に糸を差し込み、切り離しておしまいです。

 

4.乾かす

切り離したままでは到底うつわとは言えない状態です。

乾かしてから、底を中心に削ることになります。

乾燥もとても重要。

固すぎると削れないし、柔らかすぎると削りにくく変形する。

乾燥のスピードが早いとヒビが入ったり。

 

 

5.削る

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絶妙な乾燥のタイミングを見計らって、高台(底の付近)を削って仕上げていきます。

削りすぎて穴が開かないように、慎重に。

でも、ある程度攻めないと厚みの残った重たいものになってしまう、、。

(デザインでわざと厚みを残すものもあります!軽ければいいというだけではありません。)

 

 

 

6.取っ手をつける

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取っ手によっても印象がだいぶ変わりますよね。

おまけのようで、おまけじゃない。

持ちやすさと、デザインと。初めて作り方を知ったときは、いろんな視点で考えるんだなーと奥の深さに感心してしまいました。

 

好みの取っ手を作って、少し乾かしたら、本体と接着します。

接着剤は同じ土をドロ状にした、その名も 「ドベ」!

 

7.素焼き

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本焼きの前に、低温で素焼きをします。

温度は700-800度くらい。普通に考えたら高温・・でも陶器の世界ではこれが低温!

植木鉢のようなザラッとした手触りのものができます。

 

8.釉薬をかける

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素焼きしたものに、絵付したり、好みの釉薬をかけます。

単色にする?内側と外側で違う色にする?

柄にする?わざとかけないで土の色のままザラッとした感じ(焼き締め)にする?

などなど、いろんなことが出来すぎて選ぶのに困るくらい(^_^;)

 

 

9.本焼き

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1200~1250度くらいで本焼きしたら完成です!

『窯焚き一生』と言われるくらい、奥が深いそうです。私はまだ陶芸教室で焼いてもらったり、学校で先生の指導の下に焼いたり、と、ひよっ子です。

薪窯?電気釜?ガス窯?

・焼き方は、酸化(きれいな色が出やすいイメージ)?還元(渋いイメージ)?

※写真は酸化焼成です。

※上絵と呼ばれる絵付をする場合は、本焼き後に絵付し、さらに焼きますが、ワタシはまだやったことがありません(´∀`*)

 

10.めでたく完成

机が傷つかないように、底の部分を砥石で研いだら、めでたく完成です^^

 

 

(╹◡╹)最後までお読みいただきありがとうございます

これだけの工程があること、皆さまはご存知でしたか?

全然知らなかったワタシは、自分で作ってみることで大変さを知り、機械で作られたものと、手作りとの価格の差も妙に納得したのでした。

 

土の色、釉薬の色、絵付け、大きさや形、焼成方法、によって無限大に種類が作れるといっても過言でない陶器の世界。大変だけど魅力的な世界です。

自在に自分の思う作品が作れるよう、日々、精進続けます!

 

それではまた!

machicoo