こんにちは。
陶芸家ニナルッ!と奔走中のmachicoo(まちこ)です。
今日はうつわができるまで、をご紹介してみようと思います。
まだまだ勉強中なので、抜けてることもあるかもしれませんσ^_^; ご容赦くださいませ、、。
作り方を全く知らなかった頃のワタシは、
・こんなにたくさん工程があるなんて!
・こんなに考えるポイントがあるなんて!
・アレンジは無限大に広がっている!
とは想像もつきませんでした。
とてもとても奥が深く、極めるのにはえらいこっちゃ(´⊙ω⊙`)、な世界が広がっていました。
身近なところで、電動ロクロで作るマグカップを例にしてご紹介しますね。
1.デザインを考える
・大きさ:スープでもいけそうなたっぷりサイズ?そんなに量を飲まないから小さめサイズ?厚みは?
・取っ手:カタチも様々。持ちやすさも考慮しつつも、カッコイイ、かわいい、とかこだわりを加えたい。
・口のカタチ:外に広がるのがいい?内側に入ってるのがいい?まっすぐ?
・色は?絵付したり、掘ったり、装飾はする?
・贈る相手がいる場合:お相手の好みやイメージなど想像をふくらませて。
その通りにできる技術があるのか、はひとまず置いて、、笑。
いろいろ考えて作るほどに、完成したときの感動も広がる気がしてます。
2.土を練る
『土練り3年』と言われるくらい大切だし難しい。
・荒練り
土はそのままだと、水分量が均一でないそうです。
水分を均等にするために”コネコネ”。
土をミックスして自分好みの土を作るときにも行います。
・菊練り
荒練りした状態の土は、空気が入りまくっています。
土に空気が入っていると、後工程のいたるところで障害が出ます。
空気を抜くために”ネリネリ”(菊模様になっていくから菊練りと言う)
土の量によっても異なるので、決まりはないですが100回以上はやってます。
はい、ご想像の通り筋肉痛になることも、、。
運動以外で筋肉痛なんて、驚きですが、なんかいいことした気分。
3.形を作る
ここまできて、ようやくロクロの前に座れます!
ただ!カタチを作る前にここでもやることがあるんです(*゚∀゚*)。
・土殺し
ネリネリした土のままでロクロをひくとグワングワンぶれて、ぐにゃぐにゃのうつわになってしまいます。
中心に土を据えるための、土殺し。ロクロを回しながら、土を上げ下げすることを繰り返してブレをとります。これまた難しくて、私は修行中、、。
・成形
ようやく、みなさんのイメージするロクロでの成形です。
陶芸一日体験とかでは、だいたいここまでは先生がやってくれていることでしょう、、。いいとこ取りです。笑
完成したら、高台(うつわの底から立ち上がってるところ)の高さ分を残した所に糸を差し込み、切り離しておしまいです。
4.乾かす
切り離したままでは到底うつわとは言えない状態です。
乾かしてから、底を中心に削ることになります。
乾燥もとても重要。
固すぎると削れないし、柔らかすぎると削りにくく変形する。
乾燥のスピードが早いとヒビが入ったり。
5.削る
絶妙な乾燥のタイミングを見計らって、高台(底の付近)を削って仕上げていきます。
削りすぎて穴が開かないように、慎重に。
でも、ある程度攻めないと厚みの残った重たいものになってしまう、、。
(デザインでわざと厚みを残すものもあります!軽ければいいというだけではありません。)
6.取っ手をつける
取っ手によっても印象がだいぶ変わりますよね。
おまけのようで、おまけじゃない。
持ちやすさと、デザインと。初めて作り方を知ったときは、いろんな視点で考えるんだなーと奥の深さに感心してしまいました。
好みの取っ手を作って、少し乾かしたら、本体と接着します。
接着剤は同じ土をドロ状にした、その名も 「ドベ」!
7.素焼き
本焼きの前に、低温で素焼きをします。
温度は700-800度くらい。普通に考えたら高温・・でも陶器の世界ではこれが低温!
植木鉢のようなザラッとした手触りのものができます。
8.釉薬をかける
素焼きしたものに、絵付したり、好みの釉薬をかけます。
単色にする?内側と外側で違う色にする?
柄にする?わざとかけないで土の色のままザラッとした感じ(焼き締め)にする?
などなど、いろんなことが出来すぎて選ぶのに困るくらい(^_^;)
9.本焼き
1200~1250度くらいで本焼きしたら完成です!
『窯焚き一生』と言われるくらい、奥が深いそうです。私はまだ陶芸教室で焼いてもらったり、学校で先生の指導の下に焼いたり、と、ひよっ子です。
・薪窯?電気釜?ガス窯?
・焼き方は、酸化(きれいな色が出やすいイメージ)?還元(渋いイメージ)?
※写真は酸化焼成です。
※上絵と呼ばれる絵付をする場合は、本焼き後に絵付し、さらに焼きますが、ワタシはまだやったことがありません(´∀`*)
10.めでたく完成
机が傷つかないように、底の部分を砥石で研いだら、めでたく完成です^^
(╹◡╹)最後までお読みいただきありがとうございます
これだけの工程があること、皆さまはご存知でしたか?
全然知らなかったワタシは、自分で作ってみることで大変さを知り、機械で作られたものと、手作りとの価格の差も妙に納得したのでした。
土の色、釉薬の色、絵付け、大きさや形、焼成方法、によって無限大に種類が作れるといっても過言でない陶器の世界。大変だけど魅力的な世界です。
自在に自分の思う作品が作れるよう、日々、精進続けます!
それではまた!
machicoo