こんにちは。
はじめて土鍋に挑戦しました!そして使ってみました〜。
悪戦苦闘の制作現場から、使った時の安堵までを書いてみます。
・作ったきっかけ
長年使っている土鍋にヒビが入り始め、買い替えの時期かなと思った時に、「いつかはマイ土鍋で鍋料理をしたい」という夢を叶える時だ!と一念発起。
大物だし、初めて扱う土だし、、、おそらくイバラの道になるだろうと思ったので気合いが必要でした。そこで、陶芸仲間を巻き込もうと、一緒に土鍋を作りませんか?とお声がけをしましたが、どなたもおらず。笑。土鍋を普段の生活で使う方は案外多くないようです。
こうして一人土鍋作りがスタートしました。
・電動轆轤で制作
直火にかける作品は専用の土を使います。その名も「鍋土」!そのまんまですね。笑。
他の土との違いを調べてみると、熱膨張が少ないために直火にかけても割れないとのこと。焼成温度も低くしてわざと焼き締まりを少なくして膨張した時に対応できるようにするようです。
ベースの土の色により白鍋土、赤鍋土などあります。信楽や伊賀など直火に適している土が採れる地域もあるようですが、そうではない場合ペタライトというものを入れて人工的に作られたものが多いようです。今回使った赤鍋土もそのはず。
どちらかというとモダン?なデザインを目指しました。電動ろくろでの大物は難しい。思うように深さが出ませんでした。底に厚みがあったので、奥の手ではありますが内側からも削って深さを少し足しました。
把手も取れないように接着面の隅に細くした土で補強を入れて。
・施釉と焼成
釉薬の計画をしっかりと立てていなかったのが今回の反省点。
普段使っている赤土と今回使った赤鍋土では、そんなに色の違いがないと勝手に思い込んでいましたが、いざ色見本をみると全然違っていました、、、。
結果的に、私の目指す色を出すためには赤鍋土ではなく白鍋土が適していましたがもはや後戻りはできないため、赤鍋土でできることを考えて釉薬を決めました。こんなふうに3色を掛け分け。還元よりは明るめの色に仕上がる酸化にて焼成しました。
・焼き上がり
完成品はこんな感じ。
把手と本体の下は別の釉薬にしましたが、思ったほどに色の変化がなかったです。
把手のトルコ釉が鍋土との相性が良くない?のか浮いてしまって少しずつ剥がれてくる部分がありました。そこはヤスリで削って手触りを滑らかにしました。
使う前には目止めの作業をします。水漏れ防止のために私は米の研ぎ汁を沸かして30分程度グラグラと煮沸し、自然に冷えたら終了、という方法で対応しました。
・使ってみた
陶芸仲間よりマイ土鍋にまつわる、いろんなこわ〜い情報が入ってきていたので緊張の中での初使用でした。
怖い情報とは、把手が取れた、底が割れた、などです。鍋料理中に熱湯が溢れたら、、。
市販品の時には火力は気にせず使っていましたが、マイ土鍋は弱火から始めて様子を見ながら強めていきました。
途中で写真を撮るのを忘れて締めの雑炊の写真です。把手、底ともに無事でほっとしました。
市販品よりもツッコミどころ満載の土鍋ですが、数々の悪戦苦闘を乗り越えて完成したマイ土鍋で食べられたのはとても達成感がありました。
今年の冬はお鍋が楽しみです♪
それではまた!