陶芸家ニナルッ!

好きなことして生きていきたい!40代OLの奮闘記です

【にっぽんの手仕事】津屋崎人形(福岡)に惹かれて

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こんにちは。

昨年、福岡へ日帰り旅行をしました。計画性のない自由気ままな旅。宗像大社とグルメがメインで、あとは行けそうな場所に行く、という行程でした。

そこで素敵な出会いが!

 

地方創生、移住などに興味がある夫が立ち寄りたいとのことで訪れた津屋崎。福岡市から1時間程度の海沿いの町でウミガメの産卵地があるなど自然豊か。かつては北前船が寄港して港町として栄えていたそう。現在は、外からではなく、内からの町おこしを目指して地元に根ざした活動で注目されているようです。

 

さあ、せっかくだからどこか見たいところはないかな、と検索すると出てきた『津屋崎人形』。もう日も暮れようとしていて工房は閉まっているかなと思っていたら、まだ営業されていて見学することができました。

 

  • 津屋崎人形とは

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土で作られた土人形です。240年続く福岡県知事指定特産民芸品で、かつては4軒あったが今でも作り続けているのは今回訪れた「筑前津屋崎人形巧房」さん1軒のみとのこと。

工房と店舗を兼ねた店内ではご家族がそれぞれの持ち場でお仕事されていました。お父さんと息子さんは人形の絵付け。お母さんは接客です。

お母さんはご親切で、制作工程やそれぞれの人形の意味などいろいろお話をしていただきました。陶芸との共通点もあったり興味深々なことばかり。写真も自由に撮って構わないということでたくさん撮らせていただきました。

 

  • 津屋崎人形の制作工程

陶芸用の粘土と同じような土を使うのだと思いますが、それを2つ割の型に押し詰めてくっつけて成形。型は石膏よりも土製のほうが丈夫とのこと。昔からの型もたくさん残っているそうでとても興味深かったです。

素焼きをして、カラフルな絵の具で絵付け。より発色を良くするために、白を塗った上に絵付けがされているものもあります。陶芸の白化粧に似ているなぁ。違うのは、陶芸では絵付けしたら高温で本焼きをしますが、津屋崎人形は本焼きはせずに絵付けしたら完成。そのため、水に濡れると取れてしまうそうです。へえ〜!土人形とはそういうものなのか、津屋崎人形の特徴なのか。知らないことを知るとワクワクします。

 

  • 見るほどにジワジワくる可愛さ

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フクロウがモチーフのもま笛は、お年寄りや小さい子が喉に詰まらないように笛を吹いてから食べるという用途で作られた。シュールになったコケシのようなごん太は、もともとはおしゃぶりで、絵付けはしていなかったとのこと。それぞれ歴史を聞くと、より興味が湧いてきます。


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そして干支の置き物たち。無印良品の福缶の縁起物にもなっているとのこと。福缶のことを知らなかったので調べてみました。昔から親しまれている、手づくりの縁起物一点と、2,022円分使えるMUJI GIFT CARD一枚が入ったセットで、2,200円。抽選とのこと。もともとは震災復興支援で始まったそうです。おもしろそう。来年は気にかけておこうと思いました。津屋崎人形にたどり着く無印良品、やるなぁ。

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私は今年の福缶にも入っているという虎の土鈴をいただくことにしました。手書きだから顔もひとつひとつ違う。手作りの良さ、こういうところだよなぁ。同じものは一つもない。陶芸もそうです。無理してピシッと寸分違わず完璧に仕上げる必要ってないよな、と思いました。

 

干支シリーズ、私も来年挑戦してみようかな。バリ島土産の定番のちょこんと腰掛ける動物のようなやつ、陶器で作ったらかわいい気がします。

 

  • 8代目予定さんのブログが面白い

お店のことを検索すると、8代目予定の息子さんのブログがありました。法律を学び、公務員を経て家業を継ぐことになったという経歴から生まれる、いろんな目線がおもしろく、次々と記事を読んでしまいました。

皆さんもよかったらのぞいてみてくださいね。

https://tsuyazaki-ningyo.club/

 

それではまた!